2020/12/08 16:39
20年以上、バンドTシャツの世界に全身漬かっているのですが、ここ4~5年状況が変わってきています。
よく海外のサイトなどでバンドルという販売の方法を目にします。LPと限定Tシャツをつけてセット販売をしたり、レコードのカラーリングを変えたりとありとあらゆる手で購入を促しています。
なぜこんなに増えたのか?音源が売れなくなってきて売り上げが低下してきたから。
今は、CDを買う時代ではなくダウンロードしていく時代。それも、全曲ダウンロードせず好きな曲を選べる。
だから、ストリーミングの1曲価格って0.000~ドルぐらいらしい。
これでは、レーベルもバンドも何しているかわからない状態。
そこで音源よりも利益を生むマーチに力を入れるようになってきました。
今でもアメリカのオールドバンドなどはバンドグッズだけで飯が食える状況です。
スレイヤーの年間売上は1000万ドル(10億円以上)と言われてます!
ビートルズなんてそれ以上の額を売り上げています。
アメリカのマーチ市場は、Tシャツやステッカーに留まらず、コーヒー豆、ビール、大人のおもちゃ、コンドームなど
もう何でもありの状態なんです。ファンからしたら楽しいのでいいんですが。
1~2年前にPUPが斬新なバンドルを販売しました。買った人いるかな?
CDとLPとバッグとスウェットと小物+ゴムボートがついてくるんですよね。
これで185ドルか~安いか高いかはその人によるけど、俺は安いし利益ないだろうなって考える。
コンサート会場でも物販が変化しているそうです。
チケット購入でTシャツをつけて、会場内では販売しないという形もあるそうです。
会場の物販設置には会場費+設置費でお金を取るそうです。
物販の人件費と設置費を削減するためにオンラインで販売するアーティストもいると聞きました。
そして、不良在庫をなくすためプレオーダーという形をとっているそうです。
海外のサイトで限定プレオーダーになってたり、売れ残ったツアーTシャツを販売していることが多々あります。
コスト削減と不良在庫削減を徹底的にしています。
それでも、利益を欲しいバンドは自身でオンライン販売を運営にしていることが多いです。
マーチ会社が製造代などを引いたらバンドに残るのは少しのお金だけ。それを嫌がるバンドがすごく多いそうです。
最近ちょくちょく見るのがオンデマンド印刷会社に依頼してオンライン上に多種類の商品を並べて注文したら製造していくという形も目にします。
オンデマンド印刷は製造代だけなのである程度利益をとれるしそんな手間ではないらしい。
これは、やってほしくなかったけどな~という気持ち。
でも、時代の流れは変えれないし、その流れにうまく適応しないと生き残れない。
その波がすごく短いので次々とアイディアを出し続けないといけない時代ですね。
安泰という言葉はない。
ここ10年ぐらいでマーチ会社が淘汰されてきました。
マーチ会社も直接販売したほうが儲かるので卸売りをすることが少なくなってきました。
大変だけどその流れで適応しないといけないと感じます。